RATRO
Ray-Tracing Simulator of Light Propagation
レイトレーシングによる光取り出し解析
レイトレーシングによる光取り出し解析
RATRO新着情報
■2020.7.31 RATRO ver5.0がリリースされました。 ---リリースノート ■2013.04.01 RATRO 製品紹介ページを公開しました。 |
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製品概要
RATROは、LEDチップの活性領域からの光伝播を計算するシミュレーションソフトウェアです。光線追跡法(レイトレーシングモデル)を用いて、LEDチップからの光取出し効率、放射パターン等のLEDチップの光学的特性を求める事が出来ます。また、これらの計算結果を用いて、LEDチップの光学的な設計や開発に利用する事が出来ます。また、LEDチップ材料、及び電極との界面や自由表面の光学物性の指定、計算の実行、計算結果の可視化をユーザーインターフェース(GUI) を介して行えます。RATROのユーザーインターフェース(GUI)は、非常に分かりやすい仕様になっており、シミュレーションの経験があまりない方でもお使いいただけます。
製品特長
■ソフトウェアの機能
RATROは、LEDチップの活性領域からの光伝播を計算する事ができます。光線追跡法(レイトレーシングモデル)を用いて、n-, p-コンタクト層、基板中の光吸収・透過、及び界面における屈折を考慮して計算します。 LEDチップからの光取出し効率、近視野及び遠視野における放射強度、光度、放射パターン等を求める事が出来ます。
[出力結果]
RATROは、主に以下の様なLEDチップの光学的特性(計算結果)を得ることが出来ます。
・LEDチップからの光取り出し効率、各素子面における光取り出し効率
・近視野、及び遠視野における放射強度密度分布
・遠視野における光度分布
・近視野における3D放射強度分布
・放射パターン
・LEDチップからの光取り出し効率、各素子面における光取り出し効率
・近視野、及び遠視野における放射強度密度分布
・遠視野における光度分布
・近視野における3D放射強度分布
・放射パターン
図1. LEDダイから光取り出し(3D表示)
図2. 放射パターン
[物理モデル]
RATROは、主に以下の様な特長的な計算モデルを実装しています。 ・LEDチップ構造はヘテロ構造(GaN コンタクト層、活性層)、基板(サファイア基板等)と電極(ITO電極等)から構成されます。ヘテロ構造はSpeCLEDにて3Dモデルとして作成し、RATROで読み込む仕様になっています。基板は SpeCLED では考慮されず、RATROにて作成します。RATROでは平坦、及び傾斜のある基板を考慮する事が出来ます。平坦基板は、厚みのみ指定し、傾斜のある基板(図1参照)はRATROで形状情報を定義します。 ・SpeCLED にて計算された活性化領域における放射分布がヘテロ構造と共にRATROにインポートされます。 ・活性領域での発光強度分布、及び放射パターンは活性領域の両面(上面と下面)で等しいと仮定します。つまり、両面で対称的な分布となります。 ・活性領域からの光の放射角分布は、 Lambert(ランベルト) の余弦則に従う Lambert 表面、またはユーザー指定で考慮する事が出来ます。 ・活性領域からの光は単色光とし、放射光の波長は各材料の屈折率を考慮し決定されます。 ・素子表面上における反射・屈折による分散角分布は Lambert の余弦則に従うと仮定しています。 ・金属電極界面上の光透過・反射は使用者が定義した透過・反射係数に従います。 ・基板の側面にも、光学的特性の設定を設定する事が出来ます。積層金属構造と表面周期 構造の指定が可能です。 ・ブロッキング層がある面についても、光学的特性の設定をすることが可能です。 ・コンタクト層等における自由表面において、テクスチャ(六角形ファセット、四角形ファセット)を考慮する事が出来ます。 |
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図3. LEDダイからの光取り出し
図4. 放射パターン
■ユーザーインターフェース(GUI)
RATROは、シミュレーションの経験がない方にも分かりやすいグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を用意しています。
使用者はLEDチップ構造(ヘテロ構造形状)に関しては、SpeCLEDのGUIにて行います。計算条件(光学物性や表面の光学特性)、及び計算実行に関しては、RATROのGUIにて行います。計算の実行の一連の作業を一つのGUIで行うことが出来ます。また、可視化専用ソフトウェアSimuLEDViewを用い計算結果の可視化を行うことが出来ます。
使用者はLEDチップ構造(ヘテロ構造形状)に関しては、SpeCLEDのGUIにて行います。計算条件(光学物性や表面の光学特性)、及び計算実行に関しては、RATROのGUIにて行います。計算の実行の一連の作業を一つのGUIで行うことが出来ます。また、可視化専用ソフトウェアSimuLEDViewを用い計算結果の可視化を行うことが出来ます。
図5. 光学物性設定画面
図6. SimuLEDView可視化画面
解析事例
動作環境
GUI(計算条件設定、計算結果出力):Windows OS
2GB RAM, Windows XP Professional 以上
2GB RAM, Windows XP Professional 以上